
が・・・いるっちゃ、いるんですよね。(笑)
空港(くうこう)わきのイノーにワサワサと生(は)えている/植(う)えられた外来種(がいらいしゅ)のメヒルギが勝手(かって)に増(ふ)えたのを、マングローブと勘違(かんちが)いする向(む)きが多(おお)いけれど、あれはマングローブ植物(しょくぶつ)であって、マングローブではない。
たとえば
オヒルギが自然(しぜん)分布している南大東島(みなみだいとうじま)では、オヒルギ群落(ぐんらく)と謂(い)い、マングローブなんて呼(よ)んでいません。 ナゼか・・・河川(かせん)でないからです。 マングローブ植物があるから、そこはマングローブだ・・・などと短絡(たんらく)できないのです。
あえて謂うなら・・・ぎゃくマン? 人造(じんぞう)マングローブ? 空港(くうこう)ができたために泥干潟ができてしまい、そこへ植えられたメヒルギが、雨水(うすい)の流(なが)れ込(こ)みで増えたので。 マングローブ植物が干潟をこさえたワケでなく、干潟が先(さき)に在(あ)りましたから。

マングローブでなければダメなのか・・・というのも、実(じつ)は違(ちが)っています。 泥干潟(どろひがた)があればOK。 では、なぜ「いるっちゃ、いる」レベルなのか。 それは、繁殖地(はんしょくち)が極端(きょくたん)に狭(せま)く、ちょくちょく全滅(ぜんめつ)/絶(ぜつ)滅してしまうから。 おそらく、現在(げんざい)は10頭(とう)もいないでしょう。 稚魚(ちぎょ)はどこかのマングローブから、黒潮(くろしお)に乗(の)って来(く)るようです。
調(しら)べたところミナミトビハゼの生活史(せいかつし)はわかりませんでしたが、トビハゼを参考(さんこう)にしますと・・・孵化(ふか)したあと一月(ひとつき)はフツーの魚(さかな)のように泳(およ)ぎます。 その間(あいだ)に、運悪(うんわる)く流(なが)されてしまうとすると・・・黒潮の流速(りゅうそく)は4ノットにもなるそうで、だとすると一月あとには5000キロあまり流(なが)されてしまうこともアリ・・・なら、パプアニューギニアから来ることも余裕(よゆう)で可能(かのう)です。 つまり西太平洋(にし・たいへいよう)の亜熱帯(あ・ねったい)や熱帯のどこから漂着(ひょうちゃく)しても、不思議(ふしぎ)はない・・・のかもしれません。 ただまぁ、稚魚はパクパク食(く)われる立場(たちば)なので、遠(とお)くからの漂着は難(むつか)しいのも確(たし)か。 やはり、沖縄島(おきなわとう)あたりから来るのでしょうね。
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